田中フミヤと半野喜弘によるレーベル"op.disc"。
その全貌を知るべく、ONSA Recordsの庄内正行が二人にインタビューを試みた!!
庄内正行(以下S):二人の最初の出会いっていつ頃?
田中フミヤ(以下T):6年くらい前かな?
半野喜弘(以下H):Maskに呼んでもらったのが最初。その後、他のパーティとかでも会ったりして、俺が「みんなを繋げられる事をやりたいよね」って言ったのに、何もしなかったら「半野さん口だけやな!」ってなって(笑)、、、
T:飲んだ時に、そういう話していたんですよ。
H:「レーベルやりたいよね」って、言ってから2年くらい(笑)。
S:opの方向性は、やっぱり4つ打ちメインなの?
H:最初は色々あったんやけど、アナログで出すという点で、分かり易いキーワードを提示した方がいいって事になって、、、
T:やっぱりアナログは、DJがかけるというところでそうなったんですよ。
H:そう。
PCのテクニカルな部分の話が好きな人達って、あまりパーティーに遊びに行ったりしてなくって、、、純粋に音楽を楽む部分が欠けている気がしたのね、俺は。単純に出ている音を楽しんでもらうというコミュニケーションが、俺らの音楽に不足している感じがしたんですよ。逆に、コミュニケーションがあっても、自分達が良いと思う音楽やパーティが無い感じもしたのね。その2つをリンクできるような事をしたいって思ったんです。
S:スプリットの組み合わせはどうやって決めたの?
H:こちらのイメージと、アーティスト本人に聞いてみて嫌じゃなかったら、って。。。
T:でも、バランスは取りましたよね。
S:ちなみにop.discの名前の由来は?
H:クラシックの"opus"=作品番号なんですよ。作品主義ってシンプルで良いなと思って。それも、何ヶ月も決まらなかった(笑)。
S:半野さん的にopで作品を創る点で、新たな発見は?
H:4つ打ちって、単純に拍の頭に低音の強拍が入っている形なんですよ。それをいかに感じさせつつ感じない、新しい部分を作るかということが、一番の面白みじゃないかなと思いましたね。
S:フミヤくん的にopと他との区別は?
T:opは、出来る範囲で、音で遊ぶ感じで作ったんやけどね。
S:これから先のレーベルの課題とかってある?
H:当面の問題は、海外ディストリビューションをどう成立させるか、ですね。
T:ほんま海外が決まらんかったら、動けないですよね?
H:ちゃんと"海外に流通させる"というのが、元々の大きな目標やったからね。
S:他の各々の活動予定はどんな感じです?
T:来年、op.discで半野さんとのアルバム、とれまで自分のアルバムを出そうと思っているから、それに向けて。Revirthも来年、春くらいに出す予定で、今それをやってます。
S:忙しいじゃないですか??
T:そう。朝から野球やっている場合じゃないっすよ(笑)。
H:俺は、来年、 Logisticから夏までに12インチが3枚と、それをコンパイルしたアルバムが出ます。あと、以前にやった映画音楽が、4年くらい放ったらかしになっていて(笑)。。。それを来年出すのと、映画の『プラットホーム』の曲をリミックスしてもらっていて、すでにテーリ・テムリッツ、ステファン・マチュー、ソガーの3人から、もう2年くらい前に音源を貰っているんだけど、それもリリースしないと(笑)。。。
S:運営は、3人で?
H:基本的には、3人。CDを出して、どうなるかって実験やったというか。。。
T:元々、去年出す予定だったから、音源は、古いもんばっかりで。
H:お互いに人の作品を出すレーベルは初めてやったから、何が出来るかっていうチャレンジやったね。
S:結果は?
T:一番実感しているのは、海外のディストリビューションの難しさかな。
H:彼らにとってヨーロッパは一つの国なんだけど、日本は遠い第三国なんですよ。ディストリビューションはかなり難しくて、ライセンスして貰った方が話しは早いんです。ディストリビューションだと500枚が、ライセンスで2000枚になったりするんです。開拓しないといけないのは、そこやね!!
T:フライングやったけど、レーベルのパーティを8月にベルリンでやって(笑)。良かったですよね?
H:ドイツでも珍しいくらい音が地味やったしね(笑)。1年掛けて大変やなって思った事は、音は伝わるけど、いかに伝えるかをどうセットアップするかという点かな。あとね、個人的に頑張りたいのは、日本の地方。日本の地方って、ヨーロッパの中心の都市くらいの人口がいるのに、
何故、浸透しないかってね。多分、海外を攻略するよりも難しいと思う。四国攻略とか(笑)。
T:四国の人、怒るでぇ(笑)!!
H:そういう音楽が、好きな人もおると思うんやけど。。。
S:クラブで楽しむ層とレコードを買う層は、違うよね?
T:と思う。
H:でも、CHaOSのお客さんは、買っている率高いと思うよ。
T:そーですかね?
H:だから、男が多い気がするんだけど(笑)。
T:ありがたいですよね(笑)。
H:俺らは、ストレートでもなくボーダーなところだよね。それが、個性になればいいかな。でも、レーベル・カラーをつけたかったら、海外のレーベル・オーナーみたく、アーティストに色々言わないといけないんやろうね。
T:曲順とか言うていきますか?「こらアカン!!」とか(笑)。俺、言う役は嫌かも(笑)。
H:じゃあ、おれかよ(笑)!!来年は、レーベルとしての土台を更に固めるって感じかな。。。
T:参加した人は、どう思ってるんですかね?
H:どうだろう?
T:「アホかボケェ!!」みたいなところもあるんやろか(笑)??
H:「遅いねん」て(笑)!!
T:でも、言うたらぐだぐだ言われるから黙っとこって(笑)。
H:来年は、海外もそうだけど、レーベルとして認識してもらえるような、そういう波を作りたいね。
タイトル:hub solo & collabo 2004-2005
品番:op.disc 006
値段:¥2,520(tax in)