"Chimp Beams(チンプ・ビームス)"と聞いてピンと来る方は、相当の音楽好きだろう。
ほとんどの人は、知らないに違いない。
綾部マリヒト(Bass & Drum Tracks, Effects & DJ)、
山本ユウスケ(Vibraphone, Flute, Melodica, etc.)、
水谷ケイゴ(Guitars and effects)の3人による、
エレクトロニック・ジャズ・ダブ・トリオ、"Chimp Beams"。
彼らは、 "ダークなダンス・ミュージック" をコンセプトにNYのブルックリンにて活動する
日本人アーティストなのだ。
2nd Album『MENINA』は、その音のクオリティの高さに驚かされ、
各音楽系媒体から大絶賛されていた事は、記憶に新しい。
今回は、ライブの為に帰国していた彼らに、色々とお話を聞く事が出来た。
☆:"Chimp Beams"という名前の由来は?
綾部マリヒト(以下M):
元々は、冗談で"Chimpo(チ○ポ) Beams"だったんです(笑)。でも、下ネタ過ぎたから"o"を取ったんです。"Chimp"ってサルって意味なんですけれど、サルの光線みたいでキャッチーだったから"Chimp Beams"にしたんです。この事は、恥ずかしいからほんとはあまり書かないで欲しいんですが(笑)。。。
水谷ケイゴ(以下K):ただそれだけなんです(笑)。。。
山本ユウスケ(以下Y):最初は、男汁満載なサウンドだよねってことで、それにしていたんですけど、、、「そういうの止めようよ」ってみんなに言われて(笑)。
K:女の子受けの為にです(笑)。
☆:"Chimp Beams"の音楽的コンセプトは?
M:音楽のバッググラウンドは、3人ともバラバラなんです。だけど、Dubという音楽を使って3人の違うバッググラウンドを混ぜて、ネクスト・レベルのDubサウンドのバンドにしよう、と始めたんです。Dubというのがコンセプトなんだけど、ジャズやボサノバ、ロックだったりを混ぜて、
新しいDubサウンドを開拓しようとしていますね。
☆:3人のキッカケは?
K:マリヒトくんとは、幼馴染みなんです。
M:もう20年くらいの付き合いですね。色んなジャンルのバンドも4つくらい一緒にやっていて。。。97年くらいに、ケイゴくんがやっていたポップ・ロックのバンドがあって、そのバック・バンドで、山本さんが、、、
Y:ビブラフォンとフルートを吹いていて、、、
K:そう、やってもらっていて、、、
M:その時に初めて山本さんと会って。。。
Y:そう。ケイゴくんのバンドで一緒になったんです。
M:その後、僕が作ったブレイク・ビーツっぽいDubのデモを2人に聴かせた時に、何か音を乗せたら面白いねって言って乗せていったら良い形になったから、それで3人でやり始めたんです。それがキッカケですね。
☆:NYを活動の拠点にしている理由は?
M:3人ともブルックリンで活動しているんですけど、元々は86年から親の仕事の関係でNYに移住したんです。当時13歳の自分も一緒に移ったんですけれど、親が帰国する時にNYの大学に通っていて、あと4年もあるから自分だけ残ろうと思って、、、それからずっとブルックリンなんです。
K:僕もマリヒトくんと全く同じ境遇で、86年に親と来てそのまま残っているんです。学校は違ったんですが、毎週土曜日に日本人の補習講という日本語を勉強する講座があって、そこでマリヒトくんと同じクラスだったんです。
M:週一回会う友達だったんですよ。
Y:僕は、90年にボストンのバークリー音楽大学に留学して、そこに5年程いて、、、卒業した後も音楽をやりたかったから、音楽活動をする為にNYに移ったんです。そこで活動している間に、2人と出会ったという感じですね。
☆:NYでDub系サウンドは、どうですか?
M:あまり人気がないですね(笑)。
K:アンダーグラウンドなんですよ。
☆:NYでは、どういう活動をしているんですか?
M:最近は、ライブ活動よりもレコーディング・プロジェクトっぽく活動していて、トラックを作ることに集中しているんですよ。で、CDをリリースした時にプロモーション的に日本やNYでライブをやるんです。今は、次のアルバムのレコーディングをやっていますね。
☆:影響されたアーティスト2組を挙げてください。
M:My Bloody Valentine ( マイ・ブラッディ・バレンタイン ) とMASSIVE ATTACK(マッシブアタック)ですね。
K:Brian Wilson(ブライアン・ウィルソン)とToninho Horta (トニーニョ・オルタ)というブラジリアン・ギタリストなんですけれど、彼らの影響は受けましたね。
Y:Miles Davis(マイルス・デイビス)と、最近気付いたんですがSELGIO MENDES(セルジオ・メンデス)です。他のインタビューの時には、出なかったんですけれどね(笑)。
☆:アルバム『Menina』のアルバム名の由来、コンセプトを教えてください?
M:僕の中で、最初から決めていたコンセプトがあって、それは、女の子が睨んでいるイメージだったんです。で、、、
K:"Girls(ガールズ)"ね。
M:そう!!"Girls"ってタイトルにしたいと思っていたんですよ。でも2人からは、評判が悪くって(笑)。
Y:おっさん3人でやっているのに、"Girls"は無いだろうってね(笑)。
M:で、ケイゴくんが「ポルトガル語で"Girls"を"Menina(メニーナ)"って言うんだよ!」って言ったその時の"Menina"というサウンドの響きがイメージに凄くフィットしていて、想像していたジャケットとバッチリ合っていたんで、それに決めたんです。
☆:今後の目標は?
M:ミュージシャンとしての目標は、3人とも同じだと思うんです。子供から大人まで、多くの人たちに自分の曲が届くことですね。誰もが聴いてくれる音楽。そういう音楽を作っていきたいです。
NYのブルックリンでアンダーグランドに音楽活動をしている3人のサムライ、Chimp Beams。
知らない人は、彼らのサウンドのクオリティをまずは体感して欲しい!!
-Chimp Beams-
2nd Album『MENINA』
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